研究課題/領域番号 |
17209010
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大野 茂男 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142027)
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研究分担者 |
平井 秀一 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 準教授 (80228759)
鈴木 厚 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 準教授 (00264606)
水野 恵子 横浜市立大学, 医学部, 助手 (90221803)
秋本 和憲 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70285104)
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キーワード | ナンセンス変異 / mRNA分離 / mRNAサーベイランス / p53 / プロテインキナーゼ / リン脂質キナーゼ / RNAヘリカーゼ / ATPアーゼ |
研究概要 |
本研究では、NMDの分子機構の更なる解明と同時に、その成果を利用して、NMDの操作が、医学・医療面でどのような応用可能性を有するかを探る事を目的とした。 (1)mRNAサーベイランス系の分子機構の解析 SMG-1によるhUPF1のリン酸化が、NMDの律速段階であることから、その詳細を追求し、翻訳終止に際して一過的に生じる複合体SURFを見出した。さらに、エキソン境界タンパク質(EJC)と結合することがその終止コドンがナンセンス(異常)であることを見分けている機構であることを明らかとした。SMG-1によるhUPF1のリン酸化は、SURFとEJCとの結合により誘導されていた。 (2)mRNAサーベイランス系の特異的阻害技術の応用展開 上記の成果は、SMG-1の阻害による、NMDの特異的な抑制を説明できる。 (3)mRNAサーベイランス系の特異的阻害技術の応用展開 既に遺伝性疾患Ullrich病の線維芽細胞を用いて、そのあるケースにおいてはNMDが悪役として働いていることを示してきた。今回、SMGF-1のsiRNAによる発現抑制により、これを証明すると同時に、臨床応用への可能性を開いた。
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