研究課題/領域番号 |
17209035
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
松本 俊夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20157374)
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研究分担者 |
安倍 正博 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80263812)
井上 大輔 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (60314853)
赤池 雅史 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (90271080)
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キーワード | 力学的負荷 / IL-11 / DeltaFosB / 骨髄腫 / Wnt / 血管新生 / グルココルチコイド / 血管内皮機能 |
研究概要 |
(1)骨形成障害に基づく病態の解明と治療法の開発 マウス尾部懸垂の手法に基づき、1)長期的な力学的負荷の免荷による遺伝子発現変化、2)短期的な免荷後の負荷(強制運動)により比較的速やかに起こる遺伝子発現変化、の二つを観察するin vivo実験系を構築し、基礎検討とサンプリングを行った:既に2)の系で誘導されることを見出した骨形成性サイトカインIL-11は、少なくともmRNAのレベルでは1)の系で強くdown-regulationを受けることが明らかとなった。このような既知の標的遺伝子変化によりverifyされたサンプルをプールし、DeltaFosB/Smad1結合蛋白、アポトーシス関連遺伝子のプロテオミクス解析など、網羅的な検討を進めつつある。 (2)多発性骨髄腫に伴う骨破壊病変の発症機序の解明と治療法の開発 sFRP-2を免疫除去すると骨髄腫細胞上清による骨芽細胞のcanonical Wnt経路の核内標的であるTCF/LEFの転写活性の抑制が消失し、石灰化が回復したことより、sFRP-2は骨髄腫細胞由来の主要な骨形成抑制因子であることを明らかにした。また、破骨細胞が多量に産生するオステオポンチンは、骨髄腫細胞由来VEGFと協調的にin vitroでの血管新生を促進した。破骨細胞は骨破壊のみならず、血管新生を介し腫瘍進展も促進すると考えられた。さらに、骨髄腫細胞由来MIP-1は単球から誘導される樹状細胞分化を抑制した。骨髄腫では破骨細胞形成が促進する一方で抗原提示能が低下していることが示された。 (3)骨格系における循環動態の障害に基づく病態の解明と治療法の開発 C57/BL6J(オス,12週齢)にデキサメサゾン0.3mg/kg/dayを14日間経口投与し、グルココルチコイド過剰マウスを作成した。このマウスでは血圧が有意に上昇し、反応性充血時の大腿動脈拡張反応が低下し、尿中NOx排泄量と大動脈eNOS蛋白発現が著しく減少していた。グルココルチコイド過剰はNO bioavailabilityを低下させ血管内皮機能を障害することより、循環障害を惹起する可能性が示唆された。
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