研究課題
基盤研究(A)
市販F-18-2- fluoro-2-deoxy-D-Glucose(FDG)合成装置の軽微な変更により汎用性の高いF-18-標識Estradiol(FES)合成システムを作成した。これを用いて、婦人科腫瘍診断ならびに治療方針決定のための臨床検討を行った。また広く利用されているFDGやGa-67-クエン酸との比較検討を行った。これらにより、子宮腫瘍においてFES集積とFDG集積の比較をすることにより悪性度を正確に評価できることが明らかとなった。低酸素がん診断薬剤として開発してきたCu-diacetyl-bis(methyl thiosemicarbazone)(Cu-ATSM)の集積が、がん組織内において低増殖部位に多いことを示した。また、これらの組織には低酸素耐性で低増殖状態にありながらがん組織形成の根幹となると考えられているがん幹細胞が豊富に含まれていることが明らかとなった。このことは、Cu-ATSMが単なる低酸素診断薬としてではなくがん幹細胞そのものあるいはがん幹細胞生育に有利な環境を検出できる可能性を示している。現在、臨床検討を進めており、それらとの関連に興味が持たれる。がんの低酸素エネルギー代謝に関する検討において、酢酸を最終産物とするATP産生回路ががん細胞特異的に利用されていること、乳酸産生よりも高効率であること、同回路を遮断すると、正常酸素存在下では増殖に影響は出ないものの低酸素下では生存できなくなることが明らかとなり、がん選択的治療標的として期待がもたれることが示された。酢酸は、単に廃棄物として生成されているのみでなく、一方で増殖に不可欠な膜脂質合成基質としても活用されており、がん細胞は低酸素下生存と増殖の双方に対応できる洗練されたエコシステムを有しているといえる。これを画像化できるC-11あるいはF-18標識酢酸によるPETイメージングが期待される。
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