研究課題/領域番号 |
17209069
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
片田 範子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (80152677)
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研究分担者 |
及川 郁子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (90185174)
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
平林 優子 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (50228813)
益守 かづき 高知女子大学, 看護学部, 准教授 (20238918)
三宅 一代 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (50364047)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 小児専門看護師 / 実践-研究連携 / 痛み緩和看護技術 / 退院支援看護技術 / 家族支援看護技術 / 専門看護師の研究調整技術 / 専門看護師の看護ケア導入技術 / 専門看護師のケア促進技術 |
研究概要 |
本研究は、研究成果として開発されたケアを実践に有効なケアとして根付かせていくことができる新たなシステムの構築を、小児専門看護師(以下CNS)をファシリテーターとして、看護系大学3校と臨床が共同して取り組んだものである。研究目的は(1)研究成果の臨床への導入と効果の検証、(2)研究成果の導入にあたってのCNSの役割・技術の明確化、(3)臨床-研究機関の連携システムの明確化である。 研究を進めるにあたり、組織構造として3大学が開発した研究成果ごとに痛み班:兵庫県立大学、退院班:聖路加看護大学、家族班:高知女子大学を構成した。各班には賛同するCNSと協働する看護師の中核グループが共同研究者として参画した。全体としては大学間連携、大学・病院連携、CNSの病院・施設間連携、中核グループ独自の活動から構成された。 痛み班は、「疼痛緩和のためのケアツール・非薬理学的援助方法」を6病院、24名の子どもに実施した結果、ケアに対しての子ども・家族の満足度や痛み処方などの視点より効果の検証ができた。また、痛みに対しての看護師の認識向上がみられ、ツール活用の継続の必要性が明らかになった。退院班は「気管切開ケアマニュアル」を活用し、4医療機関12事例に介入を行った結果、ケアを受けた家族の満足度の上昇、臨床スタッフの研究と実践の協働による看護の質の向上への実感、他職種の認識の変化などの成果を得ることができた。家族班は「家族看護エンパワーメントガイドライン」を3施設12事例に導入した結果、家族の病気体験の理解、家族像の形成、看護介入の変化などの成果を得ることができた。 研究成果を導入する過程において、CNSは研究と臨床の中心に位置付き、研究のトランスレーターやサポーターの役割を担っていた。エビデンスを臨床に浸透させるための多様なCNSの技術と役割が明らかになり、CNSを活用した臨床-研究連携システムの構築を探究した。
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