研究課題/領域番号 |
17251003
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
橋本 伸也 関西学院大学, 文学部, 教授 (30212137)
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研究分担者 |
溝端 佐登史 京都大学, 経済研究所, 教授 (30239264)
志摩 園子 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (80192607)
小森 宏美 京都大学, 地域研究統合情報センター, 准教授 (50353454)
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キーワード | EU拡大 / 国家統合 / 複合民族社会 / ロシア語話者 / マイノリティの権利 / 無国籍者 / 国際研究者交流 / エストニア:ラトヴィア |
研究概要 |
1、2007年4月にエストニアのタリンで発生した「ブロンズの兵士像」騒擾事件に関する調査研究を、外国人共同研究者の協力も得て実施した。特に、事件をめぐる世論動向の把握に努め、エストニア社会が民族的分断線による分裂を強めていることが明らかになった。 2、上記内容を中心とした『中間報告書II』を作成し、『京都大学経済研究所Discussion Paper』シリーズ(No.0806)として刊行した。 3、外国人共同研究者4名を招聘して、2008年11月に国際カンファレンスを2回開催した。(1)「ヨーロッパ次元から見たエストニア・ラトヴィアの統合政策」(11月14日、東京外国語大学)。(2)「ロシア・バルト・ヨーロッパ--記憶と歴史のエスノ・ポリティクス」(11月16日、関西学院大学)。これらを通じて、両国の統合政策の到達点と問題点を明らかにするとともに、民族間の分断線の一要素をなす第二次世界大戦及びソ連による「占領」に関わる歴史認識問題について、リトアニアとの対比を含めて明らかにした。 4、上記国際会議の成果を英文プロシーディングス《National Integration and Formation of Multi-Ethnic Society :Experience in Estonia and Latvia after EU Enlargement》として刊行し、当該諸国等に発信した。あわせて日本語の研究成果報告書も作成して、国内での研究者への研究成果の還元を行った。 5、京都大学経済研究所の開催した国際ワークショップ「市場経済の持続性と将来展望」(2009年2月26・27日)に協力し、2008年秋以降の国際経済危機の中で国家財政破綻の危機に追い込まれたラトヴィアの事例などについての検討を行った。
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