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2008 年度 実績報告書

13〜14世紀海上貿易からみた琉球国成立要因の実証的研究-中国福建省を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 17251007
研究機関熊本大学

研究代表者

木下 尚子  熊本大学, 文学部, 教授 (70169910)

キーワード琉球列島 / 貿易陶磁 / 13〜14世紀 / 琉球国成立 / 福州港 / ビロースクタイプ白磁 / 今帰仁タイプ白磁 / 考古学
研究概要

成果の内容:1.今帰仁タイプおよびビロースクタイプ磁器を対象に、消費地においては所属時期を、生産地においては生産窯を特定して、これらの流通状況を具体的に把握した。この内容は報告書の田中克子・宮城弘樹・新里亮人・金武正紀の報告に示されている。
2.13〜14世紀の琉球列島の背景をなす東アジアの歴史状況をあわせて検討した。この内容は成果報告書の森本朝子・大田由紀夫・伊藤正彦の報告に示されている。
3.2008年5月16日(金)、熊本大学文学部において講演会・研究会を開催した。講演1:楊〓(福建博物院院長)「福建省における漢代の〓越考古学-崇安漢城を中心に-」講演2:栗建安(福建博物院文物考古研究所所長)「福建省の古代窯業-宋・元代を中心に-」。参加者は熊本大学の学生を中心に50名。
4.福建博物院において遺物の実測などを実施した(9月)。これによって必要な遺物はほぼ資料化することができた。図面は報告書で公表した。
5.報告書を作成した。(2009年3月刊行)
成果の意義:13世紀後半から14世紀初頭において沖縄と先島地域が〓江流域の陶磁器窯と福州港にかかわっていたことが明らかになった。今回の結論は、沖縄諸島と中国とのかかわりが14世紀前半にあるとする従来の時期的認識にたいし、考古学的に再検討を迫るものである。しかし今回の成果は背後に存在したであろう事実関係のほんの一部を指摘したにすぎない。今回の成果が歴史的にどのような意味をもつのかについて、今後琉球王国形成の要因を研究する中で、多方面からの検討が続けられなければならないだろう。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 正倉院伝来の貝製品と貝殻-ヤコウガイを中心に-2009

    • 著者名/発表者名
      木下尚子
    • 雑誌名

      正倉院紀要 31号

      ページ: 1-23

  • [雑誌論文] Shell Exchange in the Ryukyu Islands and in East Asia2009

    • 著者名/発表者名
      Naoko Kinoshita
    • 雑誌名

      BRITISH ARCHAEOLOGICAL REPORTS 1

      ページ: 13-39

    • 査読あり
  • [学会発表] 福建省の古代窯業-宋・元代を中心に-2008

    • 著者名/発表者名
      栗建安
    • 学会等名
      東アジア研究会
    • 発表場所
      熊本大学文学部
    • 年月日
      2008-05-16
  • [図書] 13〜14世紀の琉球と福建2009

    • 著者名/発表者名
      木下尚子(編)
    • 総ページ数
      1-278
    • 出版者
      熊本大学文学部(科研費報告書)

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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