研究課題/領域番号 |
17252010
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中田 英雄 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (80133023)
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研究分担者 |
鳥越 隆士 兵庫県立大学, 学校教育学部, 教授 (10183881)
山本 淳一 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60202389)
柿山 哲治 活水女子大学, 健康生活学部, 助教授 (10255242)
河合 康 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90224724)
倉本 義則 京都女子大学, 発達教育学部, 助教授 (70351179)
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キーワード | 開発途上国 / 特別支援教育 / 国際教育協力モデル / 国際ネットワーク / アダプテッド・スポーツ / インドネシア / ウズベキスタン |
研究概要 |
インドネシア教育省特殊教育局、国立パダン大学教育学部、インドネシア教育大学、国立スラバヤ大学と連携して2006年8月にパダンの国立パダン第2知的障害養護学校で第3回国際協働授業研究会を開催した。日本からは9名が参加し、2名の日本人現職教員と2名のインドネシア教員がそれぞれ算数と体育の授業を1回行うとともに両国の教員がペアを組んで算数と体育の協働授業をそれぞれ1回行った。300名を超える大学教員、学生、現職教員、校長、保護者は授業を参観し、授業終了直後の参加型研究協議会でグループ別に「良い授業とはなにか」について協議した。協議会後のアンケート調査の結果、233名から有効回答を得た。参加者の90%以上は、今回の協働授業研究は効果があると回答した。とりわけ7名の校長グループは、優秀な教師は言語や文化の壁を乗り越えることができる能力を持っており、このような授業は普及するに値する良いモデルであると評価した。現職教員グループは、日本人教師の授業がインドネシア人教師の良い手本になったと評価し、日本の伝統的な授業研究をインドネシアでも導入すべきであると回答した。保護者グループは協働授業研究会の意義を理解し、継続的な開催を希望した。協働授業研究会の模様をビデオに収録・編集して日本語版と英語版のVCDを制作し、国内はもとより途上国の関係者も活用できるようにした。一方、ウズベキスタンでも101聾学校で授業研究会を開催した。日本の現職聾学校教員2名が参加し、1名が授業をした直後に研究協議会を開いた。言語や文化の壁はあるものの授業研究会は参加した教員などから高い評価を受けた。日本の伝統的な教育経験である授業研究方式が有効であることを両国で確認することができた。また、インドネシアにおける特別支援教育の法整備、アダプテッド・スポーツ、自閉症教育について調査し、現状と課題について整理した。
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