研究課題
1.18年度に引き続き、熱帯アジア各国のカウンターパートの研究機関を訪れ、インベントリー調査、コレクションの構築、モニタリングなどを行った。2.具体的には、上田、広渡らは中国広州および海南島で海外共同研究者である王敏博士とともに鱗翅類に関する野外調査を行い、暫定的なチェックリストを作成した。緒方、山根らは、タイのカセサート大学のJariya博士らの協力を得て、バンコック周辺の保護区において調査を行い、タイのアリ類や甲虫類の生物相をまとめた。また、多田内は、イラン・イスファーハン科学技術大学を訪れ送粉(花粉媒介)性ハナバチ類のデータベースについての共同研究をすすめた。加藤(義臣)は台湾の徐育峰教授と台北、台中においてチョウのインベントリー調査を行うとともに、熱帯における休眠性について実験的手法にもとづく比較生物学的研究を行った。3.以上の熱帯アジア地域のインベントリー調査に基づいて、ハナバチ類を中心とする分類データベースを完成させた。4.これまで3年間の成果をもとに2007年12月1,2日に九州大学において、分担者を中心に報告会を兼ねた国際シンポジウム(第2回TAIIVシンポ)を開催した。マレーシア、インドネシア、中国、台湾、ベトナム、タイの共同研究者11名と大英自然史博物館のR.I.Vane-Wright元昆虫部門長を招待した。このシンポジウムは日本昆虫学会、日本鱗翅学会それぞれの九州支部との共催となったため、国内の海外若手研究者を含む計100名近い参加者を得て活発な討議が行われた。2004年にその基礎を構築した昆虫インベントリーのアジアにおけるネットワーク構築をさらに拡大し、世界的にその活動を認知されるまでになった。参加者から、本科研プロジェクトによって組織されたネットワーク(TAIIV)を継続してほしいとの声が大きかった。
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