前年度に引き続き、北アフリカ乾燥地を対象とし、生物資源・遺伝子資源についての情報収集および機能解析を行った。また、前年度に採取した土壌及び水のサンプルの解析を実施した。さらに、現地の生物資源関連情報を収集し、助成期間中に得られた植物成分の生理活性機能に関する研究結果を含めてデータベース作成を行った。 すでに生理活性を見いだしているチュニジア原産オリーブ種やアロマ植物抽出物の研究として、オリーブ葉抽出物の抗乳がん活性および作用メカニズム、アロマ植物抽出成分の神経細胞保護・伸長促進活性及びその作用メカニズム、アロマ植物抽出成分のメラニン産生抑制作用メカニズム、アロマ植物抽出成分の発毛促進活性などに関する研究を実施し、研究成果の論文発表または学会発表活動を行った。それに、オリーブ成分Hydroxytyrosolにも抗アレルギー活性があることを発見した。水資源探査技術として、チュニジア灌漑用水、水処理施設などの水資源についてリスク評価を行って、得られた研究結果を論文投稿、学会発表などで社会に公開した。日本沙漠学会と共催でシンポジウムを開催し助成期間中における研究成果の報告を行った。
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