研究課題
我々はSE36ワクチン治験製剤を開発してきたが、その実用化にはマラリアワクチンとしての効果判定を海外流行地域における臨床試験によって行うことが必要である。海外における臨床試験の実施場所はウガンダ北部の高度マラリア流行地域であるApacを予定している。本研究課題の目的は、ウガンダの高度マラリア流行地域における臨床試験の準備調査、及びその実施である。本年度、9月26日から10月1日(現地27日-30日)にウガンダのカンパラにある医学生物工学研究所を訪問し、所長のThomas G.Egwangと現地での第I相臨床試験(Phase Ib)の打合せを行うとともに、サンプルの調整等の実験を行った。この打合せをもとに、11月7日から10日(現地8日-9日)にジュネーブにあるWHO-TDRにおいてSE36マラリアワクチン臨床試験のためのミーティングを開催した。参加者はWHO-TDR(世界保健機構-熱帯病特別プログラム)のDr.Karbwangk、WHO-IVR(同、ワクチン研究推進部)のDr.Reed、とDr.Egwang、及び本研究代表者である。国内における第I相臨床試験(Phase Ia)の結果の検討を行うとともに、これらに基づき、現地での第I相臨床試験(Phase Ib)の詳細な計画を検討した。このミーティングで、平成18年2月27-3月2日までウガンダのカンパラにおいて現地の臨床試験実施のための施設の整備と現地協力者の教育のための「SE36ワクチン臨床試験ワークショップ」を開催することを決めた。しかしながら、本年に入り、現地の大統領選が2月28日に予定されており、首都の情勢が不安可する恐れがあると現地のJICA事務所から連絡が入ったため、延期せざるを得なくなった。これにともない当初の予算執行計画に着いても変更を余儀なくされ、平成17年度科学研究費補助金(基盤研究(A))の直接経費使用内訳変更承認申請書し、国内の本課題に関連する研究設備の充実を図った。
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