研究概要 |
システムLSIの高安全知能自動車への応用を目的として,3次元画像取得,道路抽出,軌道予測などの処理アルゴリズムとそれらのVLSIアーキテクチャやシステム統合設計手法を考察した. (1)高安全知能自動車用VLSIプロセッサの処理モジュール 危険を事前に察知しアラームを与えるシステム構成のため,前年度までに提案していた3次元画像取得,環境認識,道路抽出,ベイジアンネットに基づく軌道予測などの処理アルゴリズムを改善し,その評価を行った. (2)VLSIプロセッサアーキテクチャモデルとハイレベルシンセシス 動作速度やチップ面積制約下で消費電力最小化する最適化問題に対して,専用アルゴリズムを開発した.特に近年問題になっているリーク電流最小化も考慮した最適化手法を考案した.とれは,リコンフィギャラブルVLSIの最適合成手法としても活用できることを明らかにした. (3)高安全知能自動車用プロセッサの設計と評価 最適スケジューリングに基づく3眼ステレオビジョンVLSIプロセッサ,動的再構成アーキテクチャに基づく道路抽出VLSIプロセッサ,投機処理に基づく確率推論VLSIプロセッサなどの先進的VLSIアーキテクチャを考案した. (4)プロトタイプチップの設計・評価 以上のプロセッサの典型的基本演算回路を取り上げ,最新CMOSデザインルールにより設計・評価を行った.具体的には,0.18μCMOS設計ルールを用いたステレオビジョンVLSIや道路の平面上と射影変換行列に基づく高安全自動車用道路抽出VLSIプロセッサであった.
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