研究課題
前年度に引き続き、物体の情報感度特性を調べる目的で、3次元物体モーフィングを用いた実時間形状変形過程を複数の被験者に提示する実験を実施した。実験は、具体的な物体概念を想起することが難しいプリミティブな形状から具体的な物体への変形、具体的物体形状から別の具体的物体形状への変形、そして物体間の変形過程における中間形状の推定という3種類の実験を行った。2つの物体間の変形モデルを線形的に作成し、物体の認知が可能となった時点での変形度合いを調査した。その結果、物体認知における変形の度合いは物体ごとに異なっており、それぞれの物体に対する人間の主観的情報量が異なると予想される結果が得られた。すなわち、物体の認知に与える形状情報の影響は大きいものの、その形状情報の感度は物体毎に異なることが明らかとなった。また、因子分解法を用いてビデオカメラによる2次元映像から3次元世界をモデル化するシステムの構築を行った。このシステムでは、シーンの3次元マップを作成すると同時に、光学的ズーム機能によってより精細なシーン画像が撮影されたとき、この詳細シーンの位置を3次元マップ上で推定し、時系列の2次元映像からスケーラブルな3次元情報を含む新たな時空間画像コンテンツを作成することを目的としたものである。実験の結果、従来の2次元的な映像編集とは異なる、3次元情報の可視化を可能とする新しい映像編集法となりえることが明らかとなった。
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電子情報通信学会論文誌D 90-D
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芸術科学会, N[COGRAPI{論文集 23,(CDROM)
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