研究概要 |
プロジェクタを用いて実物体上に所望の像を提示しようとするとき,投影像は対象物体の形や反射率によって様々な影響を受け変化する.従来,反射率の低い物体に対し所望の色彩を再現するために複数のプロジェクタを用いる方法やヘッドマウンドディスプレイを併用する手法を提案してきたが,本研究課題ではさらに,対象物体の形状に起因する相互反射を抑制するための研究を行った.谷状の形状を持つ物体では,一方の斜面に投影された光が反射され,向かい合うもう一方の斜面を照らすことがある.これによりその面の輝度が本来あるべき値よりも大きくなることがある.そこでこのような相互反射を解析する手法を提案し,これにより,このような輝度の上昇現象を計算機により取り扱うことが出来るようにした. またこの手法の発展系として,プロジェクタを用いた形状計測において,相互反射による計測エラーを抑制する手法を提案した.
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