研究概要 |
1. ZBDDを用いたデータベース頻度インデックスの効率的生成アルゴリズムの研究 前年度から継続して効率的な頻度インデックス生成アルゴリズムの研究を進めた。研究協力者の宇野らは,以前に「LCMアルゴリズム」と呼ぶ高速な頻出アイテム集合抽出アルゴリズムを開発している.我々はLCMとZBDDの技術を結合させた「LCM over ZBDDs」を開発し,出力パタン数が非常に多くても,出力データをZBDDで圧縮して取り出すことにより,さらに大幅に計算時間を削減することに成功した.一方,ZBDDの変数順序づけに関する理論的な考察を加え,順序付けを変えることにより指数関数的な影響が生じる例題が確かに存在することを数学的に証明した. 2. データベース解析処理アプリケーションにおけるZBDD技術の活用法の研究 前年度に提案した「対称アイテム」の概念をさらに一般化した「共起成分の含意関係」(Cofactor Implication)と呼ぶアイテムの関係を定義した.ZBDDを用いて,そのような性質を持つアイテムの組を高速に抽出し列挙するアルゴリズムを開発した. 3.データベース解析処理の統合的基盤ソフトウェアとしてのBDD/ZBDD処理系の再構築 前年度に引き続き、BDD/ZBDD処理系の開発を行い、基盤ソフトウェアとしての整備を進めた。開発したBDD/ZBDD処理系と実験環境を活用して,データマイニング以外の分野の問題へ適用することも試みた.
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