研究課題
本研究の目的は、異種センサー融合ネットワークによる広域交通状態監視のための基礎技術を確立することである。画像センサーは、空間型のセンサーであり、取得できる情報量が多いため観測手段として期待されている反面、CPU等の処理コストが大きく、照度などの環境変化に対して影響を受けやすい難点がある。これに対し、超音波センサーは、局所型で情報量が少ない反面、処理がしやすく、環境変化に影響を受けにくいという利点がある。これらのセンサーは、相補的な特徴を持っており、今後も共存し協調していくものと考えられる。本研究では、主に事故検出技術の高度化を目指して研究を行うことを目的としている。今年度は、まず、画像センサー単独のアルゴリズム改良により、事故検出を行うアルゴリズムの改良を行った。時空間MRFとパターン認識の連携フィードバックによるトラッキング精度の向上と意味階層構造の改良を行った結果、事故の正検出率向上と誤検出低減が可能となった。事故検出率が95%程度を達成したのに加え、誤検出が100時間あたり1件まで低減され、実用レベルの性能を達成した。次に、画像の視野限界付近で発生した事故を精度よ<検出するため、当該画像センサーと下流側に隣接する超音波センサーとのデータを意味階層で融合させることにより、より高精度な事故検出が可能となった。画像の視野限界付近で発生した事故は、前方が視野外にあることから、画像認識による事故渋滞と自然渋滞の区別が困難である。そこで、下流側の交通密度と当該地点の交通密度の疎密パターンを観測することにより、このような事故を精度よく観測することが可能となった。
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第4回ITSシンポジウム2005,講演論文集
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