研究分担者 |
岩崎 敦 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (30380679)
雨宮 真人 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (90202697)
峯 恒憲 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (30243851)
小田 秀典 京都産業大学, 経済学部, 教授 (40224240)
小川 一仁 広島市立大学, 国際学部, 講師 (50405487)
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研究概要 |
本研究では,インターネットオークションで生じうる各種の不正行為の影響を受けない,もしくは影響が少ない組合せオークションプロトコルを設計することを目的とする. 研究計画に沿う形で既存プロトコルの1つであるバンドルサイズ優先プロトコルを評価し,入札数が比較的大きく,かつ入札に対応するバンドルサイズが比較的小さいオークションにおいて優れた性能を示すことを明らかにした.さらに従来のGrovesメカニズムにおける入札者の評価関数を劣モジュラ近似することで拡張したGM-SMAプロトコルを新規に考案した.この成果は来年度,マルチエージェントにおける世界トップレベルの国際会議であるAAMASに採択されている. 被験者実験については,従来の成果をまとめる一方で,既存の架空名義入札に頑健なプロトコルである権利配分型プロトコルの評価を進めている.とくに権利配分型プロトコルを採用することで,入札者の入札が一貫する方向に安定することを明らかにしている.その成果の一部を電子情報通信学会論文誌に発表した.マルチエージェントシミュレーションについては,被験者実験の結果を踏まえた基礎的検討を進めている.具体的にはオークションより簡単な仮定における独占的仲介業者市場における小規模なマルチエージェントシミュレーションを実施した.ここでは,限定的な環境においてではあるが,被験者実験を再現する強化学習モデルの拡張を行っている. 加えて,以上の研究から派生した成果として2件の特許を出願するにいたった.
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