研究分担者 |
岩崎 敦 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 助手 (30380679)
雨宮 真人 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 教授 (90202697)
峯 恒憲 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 助教授 (30243851)
小田 秀典 京都産業大学, 経済学部, 教授 (40224240)
小川 一仁 広島市立大学, 国際学部, 講師 (50405487)
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研究概要 |
本研究では,インターネットオークションで生じうる各種の不正行為の影響を受けない,もしくは影響が少ない組合せオークションプロトコルを設計することを目的とする. 本年度はP2Pや分散センサネットワークなどのアドホックなネットワークにおけるデータ転送を対象に,ノードの所有者の不正行為,1つのノードを2つと偽る,または2つのノードを別々に所有しているように偽る,を防ぐためのオークションプロトコルの設計と評価を行った.まず,選択されうる経路を所有しているエージェントの数に応じたペナルティをVCGに適用し,Reserve-Costプロトコル(RC)を提案し,このプロトコルが先に述べた不正行為の影響を受けないことを証明した.また,もっとも効率的な場合と比較して,約60〜80%の効率性を達成することを示した. 一方で,エージェントコミュニティを利用したP2P型情報検索法(ACP2P法)の開発を進めている.これはエージェントがユーザの代りにユーザが求める情報を他のエージェントとの対話を通して獲得する仕組みであり,提案する理論的プロトコルを実装するベースとして期待される. 加えて,リサイクル市場や独占的仲介業者市場におけるマルチエージェントシミュレーションを引き続き実施しており,限定的な環境ではあるが,被験者実験の結果を再現するモデルの拡張を行っている.関連する研究業績として,架空の名義を用いた不正行為に頑健なオークションプロトコルや協力ゲームの解概念に関する研究を学術論文および国際会議にて発表している.
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