研究概要 |
1.車載アクティブカメラを用いた立体地図計測法:本研究では,運動物体に装着したアクティブカメラで撮影した画像を利用し、立体地図を生成する原理を提案し、その初期画像処理アルゴリズムを開発した. 2.ヒトの固視微動の計測と解析:人間の眼球の強膜毛細血管模様を高速・高倍率カメラを用いて撮像し、画像認識することによってこれまでできなかった固視微動の計測を可能にした。本開発した眼球運動計測システムはこれまで本研究者が知る限り、世界最高精度である。本計測システムによって、固視微動のマイクロサッカードは主に水平方向に運動することがわかった。 3.神経細胞の電気特性に基づいた電子計算回路の構築:神経細胞間の伝達信号は原理的にパルス周波数変調(PFM)に近いことが知られている.18年度では神経細胞の発火機構を等価回路で再現し,神経細胞の情報処理手法を工学的に実現した。この等価回路にイオンチャンネルの機能を実現する素子を取入れ,更に信号の入力と処理に最も重要である興奮性と抑制性シナプスの等価回路を提案し,神経細胞全体の等価回路を構築した. 4.眼球運動特性を有する両眼監視システム:人間の眼球運動神経経路に基づいた二台のパン・チルト・ズームカメラを制御し,天井に固定した魚眼レンズの視野内に高精度で監視対象の三次元空間位置を追跡することができた。さらに,監視対象の表面三次元情報を計測可能であるため,人間の身長、顔の立体情報を認識することができる高度な監視システムとしてその実用化を期待している。
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