• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

統合化バイオメカニクス研究の確立とその医療福祉応用

研究課題

研究課題/領域番号 17300062
研究機関名古屋大学

研究代表者

長谷 和徳  名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (10357775)

研究分担者 大日方 五郎  名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (50111315)
中山 淳  名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (70270212)
荻原 直道  京都大学, 大学院理学研究科, 助手 (70324605)
キーワード筋骨格モデル / 循環器系モデル / 神経制御モデル / シミュレーション / 順動力学 / リハビリテーション / 身体運動 / 立位・歩行
研究概要

本年度は循環器系モデル,姿勢制御モデル,全身の運動制御モデルについて重点的に開発を行った.循環器系モデルでは筋骨格系運動と循環器系動態との連携をより妥当なものにするため,筋活動に伴う筋内血流増幅作用(筋ポンプ)のメカニズムを新たに追加した.このモデルを用いることにより,運動生成シミュレーションにおける血圧変動の様子がより実測のものに近づけることが可能となった.また計測結果との誤差を最小化するようにモデルのパラメータを修正する同定法も新たに追加し,より妥当なシミュレーション結果を実現することが可能となった.姿勢制御モデルに関しては仮定に基づく数理モデルの構築よりも実験による生体特性の検証に重点を置いた.具体的には重心位置のトラッキング動作における腰部の運動の位相分析や姿勢制御と精神活動状態との関係を実験的に分析した.全身運動制御モデルについては,立位からの持ち上げ作業,座位でのスライド動作,自動車のハンドルステアリング動作の運動生成にそれぞれ成功した.これらのモデルでは運動の意図を仮想的なカとして表現し,数少ない条件設定で,全身の運動を生成できることが特徴となっている.また,手先からの反力など運動学的条件だけでなく,力学的な特性も表現できるようにモデルを構築した.ただし,まだ立位でのバランス維持に難点があり,この改善が今後の課題として残った.本予算で本年度は並列計算用のクラスタマシンを購入し,上記の全身運動制御モデルのシミュレーションに活用した.従来マシンの2倍以上の性能が出ており,概ね満足のいく計算機環境が整った.ただし,シミュレーションモデルのほうも予想以上に複雑化しており,計算コストとのバランスも考慮する必要がある.

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 運動器系・循環器系の統合的数理モデルの構築2006

    • 著者名/発表者名
      長谷和徳, 小林慎哉, 加納豊広, 石田浩司, 堀田典生, 大日方五郎
    • 雑誌名

      バイオメカニズム 18

      ページ: 57-68

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 車いす最適設計のための3次元上肢運動解析2006

    • 著者名/発表者名
      三浦弘樹, 佐々木誠, 大日方五郎, 巖見武裕, 長谷和徳
    • 雑誌名

      バイオメカニズム 18

      ページ: 89-100

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 神経・筋骨格系を有する人体モデルを用いた股義足開発支援シミュレータの開発2006

    • 著者名/発表者名
      内藤尚, 長谷和徳, 井上剛伸, 大道佳昇, 相川孝訓, 山崎伸也, 諏訪基, 大日方五郎
    • 雑誌名

      バイオメカニズム 18

      ページ: 113-125

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ヒトの静止立位姿勢から定常歩行運動に至る遷移過程の運動シミュレーション2006

    • 著者名/発表者名
      長谷和徳, 中山淳, 神谷陽介, 大日方五郎
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集C編 72・723

      ページ: 3593-3600

  • [雑誌論文] 前庭動眼反射機能に及ぼすワークロードの影響評価2006

    • 著者名/発表者名
      大日方王郎, 梶原康宏, 柴田直生, 長谷和徳
    • 雑誌名

      バイオメカニズム 18

      ページ: 13-22

  • [雑誌論文] Assessment of muscle spasticity by a simple pendulum test and modeling2006

    • 著者名/発表者名
      Jun, J.H., Kong, S.J., Kim, C.S., Eom, G.M., Lee, S.H., Hase, K.
    • 雑誌名

      Key Engineering Materials 321-323

      ページ: 1008-1011

  • [雑誌論文] Model-based approach for quantitative evaluation of spasticity2006

    • 著者名/発表者名
      Hase, K., Adachi, N., Obinata, G., Eom, G.M., Kim, C.S., Kong, S.J.
    • 雑誌名

      Key Engineering Materials 321-323

      ページ: 1066-1069

  • [雑誌論文] 環境情報を用いる歩行シミュレータに関ずる研究2006

    • 著者名/発表者名
      中山淳, 長谷和徳, 大日方五郎, 尾原光裕
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集C編 72・719

      ページ: 2193-2199

  • [雑誌論文] 筋骨格コンピュータモデルとは何か2006

    • 著者名/発表者名
      長谷和徳
    • 雑誌名

      理学療法学 33・4

      ページ: 217-219

  • [雑誌論文] 理学療法とシミュレーション工学との接点2006

    • 著者名/発表者名
      長谷和徳
    • 雑誌名

      理学療法 23・4

      ページ: 683-690

  • [図書] β8 生体工学(機械工学便覧 デザイン編)2007

    • 著者名/発表者名
      大日方五郎, 長谷和徳, 他51名
    • 総ページ数
      2, 229
    • 出版者
      日本機械学会

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi