研究概要 |
前年度の研究成果(「生成的インタラクション」の設計、実験的解析)に基づいて、主に以下の研究を行いシステムの拡張を行った。(1)音楽(特にリズム)のための生成的インタラクションの枠組を実現し、拡張した対話型進化的計算の有効性を明らかにした。(2)WWW上の擬人化エージェント(MPMLキャラクター)のための生成的インタラクションを構築し、人にとっで親しみやすいプレゼンテーションエージェントを実現した。(3)生成的インタラクションに基づく創発デザインシステムをさまざまな準最適化問題に応用を試みた。 とくに(3)については,まず工学的な応用として提案した枠組をヒューマノイド・ロボットの動作設計に応用し,進化システムの有効性を検証した.実現したタスクは,与えられた条件を満たすヒューマノイド・ロボットの動作(例:ボールを蹴る,太極拳を踊るなど)をロボットの安定性(転ばないこと)と制御可能性(過度な負担がサーボにかからないこと)を考慮して設計するというものである.このタスクの遂行には複雑な動力学的数値計算が必要であり,汎用的な解法は提案されていない.これに対して進化的に動作をデザインすることを試み、「生成的インタラクション」の有効性を確認した.
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