研究課題
基盤研究(B)
DNAコンピューティングを応用した遺伝子発現解析は遺伝子解析の新たな手法としてDNAマイクロアレイ以上の成果が予測されており、Suyamaらはサンプルより得られたcDNAをDNAコードナンバーとして変換し、アッセイ系にもちこむ方法を開発している(Sakakibara Y. and Suyama A. Genome Informatics 11:33-42, 2000)。本研究はDNAコンピューターという医学分野ではなじみのない概念をヒト試料の遺伝子発現解析に応用したものである。DNAマイクロアレイ解析および情報解析から医学分野でのモデル実験系を選定し、アッセイ系の確立を目指した。その結果、DNAコンピューターとはオリゴターゲットのみならず、ヒト細胞でも遺伝子発現解析手法として有用であることが検証された。この系ではヒト遺伝子発現とともに病原体(ウイルス)遺伝子発現の変化も追跡可能である。すなわち、DCNに符号化することによりヒト遺伝子、ウイルス遺伝子ともにTag化され、同一のプラットフォームで解析可能と考えられた。ライゲーションの効率によるエンコード反応のばらつきなどの問題点を解決するためには、標的配列を有するリファレンスを用いた標準化の必要があり、方法論的に改善すべき点はあるが、DCNへの変換により「再現性のある」絶対定量系としての意義は大きい。今後は疾患モデルを用いた実験系の確立および予防医学的アプローチに本システムの展開が期待される。
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