研究課題
基盤研究(B)
酸化還元反応は、他の反応に比べて解析が難しい。非酸化還元反応である加水分解反応、転移反応、異性化反応などは、活性部位の共有結合の立体化学の変化などから推定可能である。しかしながら、電子の動き、酸化還元電位は、立体構造情報だけでは観ることが出来ないからである。従って、立体構造情報のみでは、反応を比較、分類することが極めて難しい。分光学的な知見(ラマン、IR、EPRなど)や理論計算(量子化学計算)などの結果、議論なども重要な要素となると考えられる。本研究課題では、酸化還元反応を下記のように、場合分けすることによって、関連酵素の立体構造や反応の解析・分類を進めた。1.電子伝達反応(Electron transfer)、2.ヒドリド移動反応(Hydride transfer):電子伝達反応にプロトン移動が伴う反応で、NAD等のニコチンアミドを持つ化合物やFAD等のフラビン化合物が関与している。3.酸素化反応(Oxygenation):O2などが関与している。4.水素活性化反応(Hydrogen-activation):H2が生成する反応、もしくはその逆反応である。本研究課題では、特に電子伝達反応に重点を置いて解析を進め、電子伝達反応に関与する電子伝達蛋白質の解析・分類も行った。酸化還元反応の種類とその反応に関与する補因子とに相関性が観られると考えられる。今後、更にこの相関性に注目して解析を進める必要があると考えられる。また、多くの酸化還元酵素の反応は複数の酸化還元反応が混在しており、更に、非酸化還元反応も含まれていることもあるので、それらの複合的反応を分割して解析する必要があることも判明した。
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http://mbs.cbrc.jp/EzCatDB/RLCP/r10/index.html