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2005 年度 実績報告書

ニューロンの生死を決定するニューロトロフィンのプロセシング調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17300120
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

野元 裕  岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (80164747)

研究分担者 福光 秀文  岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (00308280)
古川 昭栄  岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
キーワードニューロトロフィン / プロセシング / NGF / BDNF / GDNF / 分泌 / プロペプチド / 糖鎖
研究概要

ニューロトロフィン(NT)は成熟型だけでなく前駆体としても分泌されており、両者は神経栄養因子作用と細胞死の誘導という相反する作用を持つ。前駆体から成熟型へのプロセシングは、ニューロンの生死を決定する重要なステップであり、その制御機構を明らかにするため、以下の点について検討した。
1.プロセシングや分泌の挙動が異なるNGF、BDNF、GDNFの配列の一部を置換した分子を発現したところ、プロセシングや分泌の程度はプロペプチドの配列に大きく依存することが明らかとなった。さらに、プロペプチドの配列を分割して特異的な領域を検討中である。
2.種々の構造の組換えNTを用いて、それに結合する細胞内タンパク間を検索中である。適当なクロスリンク試薬も検討中である。
3.NGFのプロセシングに対する細胞密度の影響を調べた結果、細胞密度の増加に伴いプロセシング効率の上昇が観察された。その意味について現在検討中である。
4.COS7細胞で産生・分泌させたproNGFはかなり安定であり、COS7細胞に加えても変化は観察されなかった。しかし、PC12細胞に加えると、わずかに低分子化したと考えられる結果が得られた。さらに異なる条件下での細胞外での成熟型NGF産生を検討する。
5.proNGFの分泌は神経疾患との相関が高いと考えられるので、その高感度な測定系は有用である。そこで、非切断型proNGFを昆虫細胞で作らせて精製し、抗体を作製した。精製したproNGFはPC12細胞の細胞死誘導活性を有していた。今後、proNGFに対する酵素免疫測定法を確立する。
6.NGFのプロペプチド領域に存在する糖鎖のプロセシングにおける役割について、抗生物質ツニカマイシンや変異NGFの発現により検討した。糖鎖をもたないNGFはプロセシングされず、分泌もされなくなり、糖鎖の存在がこれらの過程に重要な意味をもつと考えられた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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