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2006 年度 実績報告書

オキシトシンによる扁桃体機能のモジュレーションと情動の制御

研究課題

研究課題/領域番号 17300127
研究機関岡山大学

研究代表者

松井 秀樹  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30157234)

研究分担者 富澤 一仁  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (40274287)
大守 伊織  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (20403488)
西木 禎一  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70423340)
キーワードオキシトシン / RGS2 / 閉所ストレス / 不安制御
研究概要

本研究では扁桃体機能に注目し、不安情動の調節機構を検索した。マウスを閉所に強制的に長時間閉じ込めるストレス負荷を行い行動解析すると、約一週間程度でストレス耐性を獲得する。この耐性獲得機構が扁桃体ニューロンにおいて、オキシトシンの分泌とRgs2と呼ばれるシグナル伝達系を介して制御されているとの仮説を設定し検討を行った。
(方法と結果)
連日マウスに閉所ストレスを与え、扁桃体でのRgs2の発現をwestern blottingで解析した。ストレス負荷後1日目よりRgs2の発現が充進し、ストレス負荷していないマウスと比較して2倍程度まで上昇した。以後1週間ストレス負荷まで同様の傾向が見られた。
また同様に閉所ストレスを与えたマウスの脳切片を切り出し、Rgs2による免疫染色を行った。central amygdala(CeM)に注目すると、ストレス負荷1日目より徐々に染色が強くなり、1週間ストレス負荷で最も強く染色された。
次に扁桃体を含むマウス脳スライスに0.1μMのオキシトシンを潅流させ、Rgs2の発現をwestern blottingで確認した。潅流30分後よりRgs2の発現充進が見られた。
(結語)
以上より閉所ストレス下での扁桃体のRgs2発現の上昇とオキシトシンによるRgs2発現上昇が示された。これらの結果はオキシトシンによる不安情動調節機構は、Rgs2を介して制御されているとの我々の仮説を支持する。本研究で得られた成果を今後さらに発展させ、in vivoで扁桃体へのRgs2遺伝子トランスフェクションやRNAiによる発現抑制などを行い、行動学的解析も用いて抗不安、抗ストレス作用の機構の解明を行う研究につなげてゆく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Novel protein transduction method by using 11R. An effective new drug delivery system fro the treatment of cerebrovascular diseases2007

    • 著者名/発表者名
      Ogawa, N
    • 雑誌名

      Stroke. (印刷中)

  • [雑誌論文] p53 protein transduction therapy : Successful targeting and inhibition of the growth of the bladder cancer cells.2006

    • 著者名/発表者名
      Inoue, M
    • 雑誌名

      European Urology 49・1

      ページ: 161-168

  • [雑誌論文] A cell-permeable NFAT inhibitor peptide prevents pressure-over load cardiac hypertrophy.2006

    • 著者名/発表者名
      Kuriyama, M.
    • 雑誌名

      Chemical Biology & Drug Design 67・3

      ページ: 238-243

  • [雑誌論文] Immunosuppression for islet transplantation.2006

    • 著者名/発表者名
      Noguchi H.
    • 雑誌名

      Acta Med Okayama. 60・2

      ページ: 71-76

  • [雑誌論文] Cdk5によるブドウ糖応答性インスリン分泌調節2006

    • 著者名/発表者名
      富澤 一仁
    • 雑誌名

      糖尿病学2006(岡 芳知, 谷澤幸生編)

      ページ: 7-13

  • [雑誌論文] プロテオーム研究を成功させる試料調製と解析法 : リン酸化部位やプロテアーゼ切断部位の解析2006

    • 著者名/発表者名
      魏 範研
    • 雑誌名

      バイオテクノロジー(BT)ジャーナル6

      ページ: 168-173

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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