研究課題/領域番号 |
17300150
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松田 哲也 京都大学, 情報学研究科, 教授 (00209561)
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研究分担者 |
天野 晃 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (60252491)
水田 忍 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40314265)
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キーワード | 情報システム / バーチャルリアリティ / 生物物理 / 画像解析 / 触感 |
研究概要 |
本研究の目的は、バーチャルリアリティ(VR)医療の実現に必要となる人体の触感表現を課題とし、計測対象を伝播する波の状態を画像化する磁気共鳴エラストグラフィ法(Magnetic Resonance Elastography : MRE)により計測された実組織の物理特性を用いて、仮想空間中に配置された人体組織の触感を触覚デバイスによって表現することである。本年度は、筋繊維など弾性特性に異方性を持つ対象について、MRE弾性テンソルデータを収集する手続きについて検討した。また、MRE撮影を行なう際、反射波の影響により物理特性の推定に大きな誤差が生じ得ることから、これを回避する手続きについて、撮影手法と画像処理の両面から詳細な評価を行った。仮想触感表現システムの構築については、前年に実装した実物体から反力を計測する機構を、ロボットアームにより自動的に操作する機構の実装を進めた。本実装には大掛かりな機材の導入を要し、安全管理の観点から十分なスペースの導入環境が必要となるが、他研究との関連から環境整備が遅れたため、実装の完了には至っていない。本年度はこれらの他に、仮想触感の表現対象である人間の知覚特性についても検討を行い、能動触による対象の形状知覚に有意な情報が、位置変化と反力変化の関係から得られるとの知見を、心理物理実験により得た。
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