研究分担者 |
村上 輝夫 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90091347)
岩本 幸英 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (00213322)
有吉 省吾 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (40038493)
三浦 裕正 九州大学, 大学病院, 准教授 (10239189)
鶴野 玲治 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 准教授 (10197775)
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研究概要 |
本研究目的は,ロボットを援用して人工膝関節の動態計測と耐久性評価を行うことである.単面投影像のみから物体の動態推定を行う計測手法を人工膝関節のX線撮影像に応用すれば,簡便かつ非侵襲的な人工膝関節の動態計測が可能となり,臨床的応用価値も高い.本研究ではまず,このアルゴリズムの改良・開発に取り組み,以下の成果を得た. 本研究で開発した人工関節コンポーネントの三次元位置・姿勢推定アルゴリズムを装着者歩行時における人工関節のX線像に適用し,当該アルゴリズムの推定精度や汎用性などを検定した.まず,各種の人工関節装着者を対象に,歩行時の人工関節動態のX線連続画像および床反力データを収集,統計処理し,人工関節の相対位置・姿勢データと力データを合成したデータを生成した.次に,前記の歩行計測で求めた人工関節コンポーネントの三次元位置・姿勢をロボットで再現し,in vitro条件下で人工関節投影像をCCDカメラ撮影した.しかる後,得られたCCD像と上記X線画像とをピクセルごとに照合し,X線像からのin vivoデータの妥当性検証や本アルゴリズムの精度検定を行った.最後に,人工関節置換術直後の患者のFluoroscopy画像を収集し,解析を行った. 以上の研究成果については,著名な英文ジャーナルMedical Biological Engineering&Computingに投稿(2編)した.ただし,当該誌への掲載が早くて翌年度(平成20年度)になると見込まれたため,その掲載費用のために科研費繰り越し手続きを行った.その後,ジャーナルエディターより,2編の論文を1編に集約すること,また,出版社より電子掲載の適用で掲載費の大幅減額が可能となった旨,通知があり,予定していた繰越金に剰余が生じた.予定していた論文掲載(および別刷り)費用以外の剰余を他目的で使用することはできないため,残額返金の措置を講じた.
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