研究課題/領域番号 |
17300176
|
研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
輕部 征夫 東京工科大学, バイオニクス学部, 教授 (50089827)
|
研究分担者 |
矢野 和義 東京工科大学, バイオニクス学部, 准教授 (40262109)
加藤 輝 東京工科大学, バイオニクス学部, 講師 (00367195)
中村 秀明 東京工科大学, バイオニクス学部, 講師 (40350508)
苗村 潔 東京工科大学, バイオニクス学部, 講師 (90302752)
秋元 卓央 東京工科大学, バイオニクス学部, 講師 (90367194)
|
キーワード | バイオセンサー / 腫瘍マーカー / 生体分子 / 手術 / 脳腫瘍 / SPR / グルコース / がん |
研究概要 |
昨年度10倍の高感度化に成功したSPRセンサープローブを用いて、腫瘍マーカーの1つであるC reactive protein(CRP)の測定を行った。実験では、抗CRPポリクローナル抗体をアミンカップリング法によりセンサープローブ表面に固定化した。この結果、1.3ng/mm^2の抗体を固定化することができた。つぎにこのセンサープローブを用いてCRPの測定を行った。この結果、最小5μg/mlのCRPを測定できることが可能になった。また、悪性腫瘍細胞において濃度が高まっているグルコースを計測する手法の基礎検討を行った。この手法は吸光度の変化を反射率の変化として捉えるもので、本センサープローブに応用可能な吸収極大波長を持つ呈色試薬を選択したところ、反応の中間体である過酸化水素の濃度を再現性良く定量できることがわかった。さらに、過酸化水素の定量範囲がグルコースの生体内濃度を計測するのに適していることもわかった。 腫瘍周辺の酸化ストレスの指標となる8-ヒドロキシ-2'-デオキシグアノシン(8-OHdG)に結合するDNAアプタマーの探索を行った。得られた24クローンのDNAアプタマーの配列解析を行ったところ、すべてのクローンに、8-OHdGとの結合に関与すると考えられる26塩基の共通配列が見出された。この共通配列をSPRセンサープローブと組み合わせることにより、腫瘍周辺の酸化ストレスの評価が可能と考えられる。 センサープローブを手術中に使用するための術中MRI画像とプローブ位置の座標統合システムについて、MRI受信コイルとマーカーを一体化する方法を実現するために画像の撮影範囲を格子ファントムにより求めた。その結果、コイルから50mm以内にマーカーを配置する必要があることがわかった。
|