研究分担者 |
石田 浩司 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (50193321)
片山 敬章 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 講師 (40343214)
増田 和実 金沢大学, 教育学部, 准教授 (50323283)
宮地 元彦 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 身体活動調査研究室, 室長 (60229870)
佐久間 邦弘 豊橋技術科学大学, 体育保健センター, 准教授 (60291176)
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研究概要 |
不活動中にどのような運動処方を行えば筋機能・形態に効果的であるのかについては十分に明らかになっていない.本年度も昨年度と同様の片脚サスペンジョンによる不活動モデルを用いて,不活動中の低頻度インターバルトレーニング(IT)が,筋機能・形態に及ぼす影響について検討した.成人男性16名(本年度の被検者は12名)が実験に参加し,20日間の実験期間中に5日間トレーニングをする群(Tr群)8名と非運動群(Cont群)8名に分けられた.トレーニングは自転車エルゴメータによる片脚ペダリングで,最高酸素摂取量の40%〜80%の運動負荷を計25分間行うものであった.結果:随意最大膝伸展筋力では,Tr群とCont群ともに有意に低下した(Tr群;536.6±83.7Nから443.8±64.6N,Cont群;536.8±118.6Nから451.2±104.6N).磁気共鳴映像法を用いた筋体積では,Tr群では維持され(-1.3%),Cont群では有意に低下した(-7.4%).動的膝伸展運運動時の骨格筋fMRIについては,Tr群では運動前と比較して運動後の信号変化が維持され(Pre,14%;Post,15%,P=0.71),Cont群では運動後が有意に増加した(Pre,13%;Post,19%,P=0.002)が,両群間に統計的な差は認められなかった.以上の結果から,本研究で用いた不活動中の低頻度ITは,最大筋力には効果が認められなかったが筋量の維持に対しては効果的であった.しかし,最大筋力を維持することができないのは大きな問題であるので,来年度に向けて最大筋力を維持できるトレーニングメニューを考える必要性がある.
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