研究課題/領域番号 |
17300217
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
出村 慎一 金沢大学, 教育学部, 教授 (20155485)
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研究分担者 |
佐藤 進 金沢工業大学, 基礎教育学部, 講師 (90291757)
山次 俊介 福井大学, 医学部, 助教授 (40311021)
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キーワード | 身体組成 / 肥満 / 人体計測法 / 内臓脂肪量 / 皮下脂肪厚 |
研究概要 |
本研究では、一般の人でも手軽に測定でき、普段その変化に気づきやすい皮下脂肪厚が持つ情報を、様々な角度から見直し、それを利用した各種身体組成評価法を提案することを目的に、本年度では、以下の課題について、データ収集および基礎的な分析を実施した。 1.皮下脂肪厚を利用した体脂肪分布・体型・肥満タイプ評価法の検討 2.全身各部位の皮下脂肪厚と各種(全身、表面、内臓、部位別)脂肪量の関係の検討 3.皮下脂肪厚を利用した各種(表面、内臓、部位別)脂肪量の推定法の開発 まず、皮下脂肪厚の計測として精度の異なる2種類の超音波皮下脂肪測定器により測定し、測定精度の違いがもたらす測定値への影響を測定部位別に検討した。その結果、両測定器の信頼性は概ね高いが、皮下脂肪厚の薄い部位(頬骨部、舌骨部、下腿部)、あるいは皮下組織の複雑な部位(背中上部、背中下部、膝蓋部)は、測定器の精度の違いが、測定値の誤差に影響を及ぼす可能性が示唆された。また、肩甲骨下部や大腿外部は男女により測定器の精度の違いが、測定誤差に反映される可能性が示唆された。つまり全身17部位のうち、測定誤差の大きさは部位間差があり、測定器の精度の影響を受けやすい部位もあることが明らかにされた。 この結果を受けて、全身各部位の皮下脂肪厚と各種(全身、表面、内臓、部位別)脂肪量の関係を検討するために、超音波法による皮下脂肪厚とCT法による脂肪量を測定し、両者の関係から、皮下脂肪厚による各種脂肪量の推定式の開発を試みた。
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