研究課題/領域番号 |
17300222
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
高波 嘉一 同志社大学, 研究開発推進機構, 教授 (40206777)
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研究分担者 |
下光 輝一 東京医科大学, 医学部, 教授 (90206243)
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (00305575)
吉川 敏一 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90158410)
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キーワード | 生活習慣病 / 運動トレーニング / バイオマーカー / 内蔵脂肪 / インピーダンス / 血液流動性 / マイクロチャンネルアレイ |
研究概要 |
本年度から所属が変わったために、当初本年度実施する計画にしていた本試験にあたる運動トレーニングの介入が実施できず、暫定的に引き続き基礎検討を実施した。血液流動性の評価に関し、本年度は新規の血液抗凝固剤を用いた基礎検討を行なった。まず、ヘパリンを抗凝固剤として用いた従来法にて血清脂質との関係を見たところ、血清トリグリセリド(TG)値が著しく高い場合に測定不能となるケースが多いことがわかり、測定可能であったサンプルについてはTG値と血液通過時間との間に相関関係が認められた。またヘパリン添加で測定不能となる血液サンプルに新規抗トロンビン剤を添加した場合には、血液通過時間の測定が可能となることがわかった。以上より、本測定系の血液流動時間はTG値と関連しており、著明高値になるとヘパリンとの何らかの相互作用により測定系での凝固が亢進してしまう可能性が示唆された。したがって、本研究では新規抗トロンビン剤を添加したサンプルを用いることとし、そのプロトコールを完成させた。また、最近普及してきたディスポーザブルのマイクロチャンネルチップを用いた場合、測定値のばらつきが多く、現時点では本研究で用いるには適さないものと判断し、従来型のマイクロチャンネルチップを用いて検討することとした。 本研究における内臓脂肪の最終評価にはCTによる内臓脂肪面積を用いるが、頻回に行なうには適さないので、それに代わるものとしてインピーダンス法に基づく体組成測定装置(InBody720)を用い、内臓脂肪面積を始めとする体組成測定の信頼性と有用性につき検討した。体脂肪率(量)について、空気置換法体脂肪測定装置(BODPOD)で測定した値とInBody720で測定した値を比較検討したところ、ほぼ一致した値が得られ、また簡便に測定可能であることから有用性が高いものと考えられた。今後頻回の検査の際にはInBody720を用いて体組成をチェックすることとした。
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