研究課題/領域番号 |
17300231
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研究機関 | 東京成徳大学 |
研究代表者 |
深谷 昌志 東京成徳大学, 子ども学部, 教授 (00031542)
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研究分担者 |
開原 久代 東京成徳大学, 子ども学部, 教授 (50369427)
周 建中 東京成徳大学, 人文学部, 教授 (80300383)
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キーワード | 少子化 / 育児不安 / 国際比較 / 母性の形成 / 父親の育児関与 / 母乳 / 育児の外部化 |
研究概要 |
I平成20年度の研究実績 1国際比較調査-マルモ(スエーデン)-の実施。本研究では、(1)ソウル、(2)台北、(3)天津の調査を実施した。その後、(4)サンフランシスコと(5)マルモ(スエーデン)で子育て事情の聞き取りを行うと同時に、調査体制を作った。しかし、育児不安はプライバシーに踏み込む調査なので、調査への協力を得るのが難航した。そして、(4)サンフランシスコでは調査の実施にいたっていない。しかし、(5)マルモは160サンプルを回収することができた。 2育児の外部化に関する補充調査。国際比較調査を通して、育児の外部化が重要な意味を持つことが分かった。東京の母親を対象に意識調査を実施し、1600サンプルを回収した。 II研究成果の意味 1マルモ調査。欧米での育児不安の実証研究は皆無に近く、貴重なデータなので、学会発表を経て、社会的に還元したいと考えている。(1)東京と比べ、マルモの母親は母親になる意識が弱く。(2)育児の負担感は少なく、(3)マルモの母親には育児不安は認められなかった。 2育児不安調査。調査結果によれば、育児の外部化についての意識には属性による開きが大きい。特に(1)高学歴、(2)フルタイム、(3)都市居住者、(4)高収入者などは外部化に積極的な態度をとる。また専業主婦の場合、育児の外部化に消極的だった。 3要約。育児不安はその社会の育児文化を反映しており、専業主婦文化が根強い社会に育児不安が見られる。国際比較的に見ると、マルモや北京には育児不安は見られなかった
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