研究分担者 |
田代 直幸 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・研究開発部, 教育課程調査官 (30353387)
下野 洋 星槎大学, 共生科学部, 教授 (30142631)
吉崎 誠 東邦大学, 理学部生物学科, 教授 (50057668)
小林 辰至 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (90244186)
鈴木 誠 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (60322856)
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研究概要 |
動物観や生命観及び生命尊重の指導観の比較研究のための資料収集及び解剖実習等に用いられる生物教材についての資料収集を行った。 さらには,高等学校の生物教育担当者に対する全国的なアンケート調査を行い,生命尊重に関する指導観や観察実験の実施状況及び生物教育の改善についての意見収集などを行い,中間報告書としてまとめた。主な結果は以下のとおりである。 ・生物担当教師が行う観察,実験の回数については,教師自身の高校時代や大学時代の実験・野外調査の経験との相関関係が明らかになり,経験の多い集団は年間の実験回数9〜12回が最も多く(46%),経験の少ない集団は実験回数0〜6回が最も多い(51%)。 ・植物細胞の観察(81%),原形質流動の観察(65%),体細胞分裂の観察(63%),浸透圧の実験(62%)などは,実施率が高い。一方,生物IIの内容に関する実験の実施率は低く,課題研究は実施率20%であり,今後の課題である。 ・解剖実習の実施の有無は高校時代の観察実験の経験・大学時代の野外調査経験・教員研修の積極的参加の有無との関連が高い。実施したことのない者は,自分自身の知識や技能のなさ・生徒の実態による不安感・視聴覚教材で代用できることをより多くあげている。これまでに解剖実習を実施したことのある者は,上記とは逆の傾向があり,解剖実習により体のしくみや働きを理解させることができる・解剖実施の意義を指導してから実施すべきであると多くが思っている。 今年度の研究成果の一部を1月に行われた日本生物教育学会で発表した。
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