研究概要 |
本研究の目的は,「知識構築としての学び(learning as knowledge building)」の概念に基づいて,我が国の総合的な学習の時間で実施可能な知識構築としての学習群をデザインする事であった.プロジェクトの最終年度にあたるH20年度は,特にこれまでの成果を集約することを目的とした.具体的には,認知科学および学習科学研究が日本の教育にいかに貢献し得るかについて論じた.まず,これまでの教育に関連した認知科学研究を例示し,学習科学という領域の出現について論じる.その上で著者らの展開するデザイン研究を紹介し,学習科学研究が日本教育システムにどのように貢献しているかを具体的に示す.そして,教師教育においてデザイン研究実践を適用することで,これまで以上に教師の資質を向上させる可能性を提言する.最後に,これから目指すべき未踏の教育システムのあり方と,それを支える教育研究の行方について考える.
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