研究課題
本開発研究は、インターネット上に、日本近世の俳句を題材にした日本語教育コースを、英語とイタリア語の2言語によって、文字、音声、画像、映像を用いるマルチメディアで開発し、その利用効果を検証することを目的とした。そのコースは、誰でもがアクセスできるオープンサイトによった。コースの材料は、与謝蕪村(1716-1784)の俳句とした。蕪村は近世中興期の代表的な俳人であるとともに、日本文人画の卓越した画家でもあったため、コースのウェッブページにその絵画作品等の画像を配置することによって、サイトをより魅力的にすることができた。平成19年度においては、イタリア語のサイトは開発がすでに終了したので、その形成的評価を行った。また、英語によるサイトについては、昨年度に英訳版の句に日本語の原句を対応させたテキストを完成させたので、それによるウェッブページの開発を進め、併せて、研究報告書を作成した。開発したイタリア語サイトに関し、イタリア人の日本語専攻学生に対し、実際、サイトを体験してもらったうえで、インタビュー調査を実施した。その結果、句のイタリア語と日本語の原句表記、日本語による原句の音声ストリーミング、原句集の読みのフレーム等は、十分に興味深く、分量も適切で、通常の日本語学習コースに付加することによって、より魅力的な学習環境を提供できることが明らかとなった。英語のサイトに関しては、英語訳の句と日本語の原句を対照させたテキスト・ファイルを基礎に、パワーポイントによる1句1ページのスライドをアルファベット順に並べたファイルを制作した。また、日本語の原句を録音した音声ファイルを作成し、この2つのファイルをマイクロソフト・プロデューサを用いて、音声にスライドを同期させたファイルとして完成させ、サーバーにアップロードした。また、英語による参考テキストをHTML化し、導入のページからリンクさせた。
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Communication & Society 18
ページ: 201-210
2007 International Conference on ICT in Teaching and Learning, Proceedings on (CD-ROM)
2007 Hawaii International Conference on Education, Proceedings on (CD-ROM)
http://www.edogawa-u.ac.jp/~saga/italia/
http://www.edogawa-u.ac.jp/~saga/busone/