研究課題/領域番号 |
17310024
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
柳下 正治 上智大学, 大学院地球環境学研究科, 教授 (40335021)
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研究分担者 |
早瀬 隆司 長崎大学, 環境科学部, 教授 (40301361)
島田 幸司 立命館大学, 経済学部, 教授 (70367986)
杉山 和一 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (80253631)
松橋 啓介 (独)国立環境研究所, 社会環境システム研究領域, 主任研究員 (20291049)
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キーワード | EST / 環境政策 / バックキャスティング手法 / 参加型会議 / 交通需要マネジメント |
研究概要 |
本研究は、全国及び地域レベルにおけるステークホルダーの参加による参加型会議の試行を通じて、中長期的な将来に向けた政策シナリオ及び合意形成の道筋を描き出す、革新的政策手法の開発を提案するものである。 1.全国レベルでのステークホルダー会議 平成17年度の成果をまとめ、ステークホルダー会議から抽出されたESTに関する課題についての考察を行い、7つの主要課題に整理した。そこから、さらに議論を深める(熟慮)すべきテーマ選定のため、ステークホルダーによる振り返り会議を実施。次の段階となる「熟慮型ステークホルダー会議(熟慮プロセス)」のテーマとして「土地利用と交通」を選定。ESTの視点からの土地利用と交通に関する熟慮型討議(ディープディスカッション)を深めるべく、(1)基礎情報の共有、(2)専門家等からの見解の注入、(3)論点整理、(4)ディープディスカッション、という会議設計を行い、全4回のステークホルダー会議を実施した。 2.地域レベル(長崎都市圏域)でのステークホルダー会議 3回のステークホルダー会議を実施。第1回は、「将来像」及び「バックキャスティングによる対策オプション」についてWS形式による討議を行い、参加者の意見の相違が明確なものを抽出し、以降の討議の核とした。第2回は、更に必要と判断された情報の理解を進め、長崎における地域性を加味した議論の可能性を考慮して、「エリアライセンス」というたたき台を用いて議論した。第3回は、第2回会議をもとに再度必要とされた情報の共有を通じ、共通認識が高まった段階で議論を進めた。進行において、参加者の意見変化も考慮して会議設計等に配慮するとともに、参加者の認識や発言等の変化を観察した。 平成19年度は、平成18年度の成果を踏まえ、ESTの実現に向けた革新的政策の策定の道筋の開発に向けた、ステークホルダー会議手法の有用性及び課題の検証を進める。
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