研究課題/領域番号 |
17310031
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
王 青躍 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30344956)
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研究分担者 |
内山 巌雄 国立大学法人, 京都大学・大学院・工学研究科, 教授 (20151897)
三輪 誠 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 客員助教授 (30375589)
坂本 和彦 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20111411)
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キーワード | 花粉 / 都市部 / 大気汚染物質 / 花粉アレルゲン / 微小化 / 粒径分布 / 大気サンプリング / 寄与率 |
研究概要 |
本研究では、都市部で飛散・浮遊している花粉自体の物理的破壊による微粒子化(特に粒径<1.0μm)、大気汚染物質の沈着、それによる化学的変質等の影響について花粉飛散時期のサンプリングとモデル実験で解明し、花粉アレルゲンと人体呼吸器官の各部位に沈着する大気汚染物質の特定、都市部における花粉アレルゲン-ディーゼル排出微粒子(DEP)を含む大気汚染化学物質による花粉症罹患への複合影響の相乗効果を科学的に解析する。今後の免疫学的研究による生体影響評価手法の改善や、大気汚染状況・花粉アレルゲン情報化システムの構築にも貢献しようとしている。 花粉への大気汚染化学物質の沈着影響、物理・化学的変形・変質の解明:花粉のガス状・粒子状大気汚染化学物質へのモデル暴露実験を行い、花粉に沈着しやすい大気汚染物質および花粉自体の変形・変質影響について解明する。 花粉・アレルゲンの粒径分布の解析と人体呼吸器系の同部位に沈着しやすい大気粒子状物質の特定:都市部及び郊外地域において、大気汚染化学物質と花粉、花粉・アレルゲンの粒径分布を作成し、微粒子(特に粒径<1μm)について解明する。また、花粉症罹患化学原因物質を分析し、人体呼吸器系で同部位に沈着しやすい大気汚染化学物質の特定を行い、その粒径別の大気汚染化学物質影響の度合い、ならびに複合大気汚染を明らかにする。 研究初年度(平成17年度)の研究では、花粉飛散装置の設計・汚染物質の発生技術応用、粒径別の大気汚染化学物質や花粉指標アレルゲンのサンプリング方法について検討し、予備実験を重点的に行い、研究を進めてきた。 特に、17-1研究計画の確認、17-2花粉の物理的性状の観察、17-3花粉化学的性状の解析、17-4花粉指標抗原(アレルゲン)の捕集と分析法の確立により、花粉指標抗原(アレルゲン)の粒径分布を調査し、特に粒径<1μmに多く存在していることを明らかにされた。17-5大気汚染化学物質のサンプリング法の検討・評価、17-6小型暴露実験チャンバーの設計、17-7飛散時期の大気浮遊粒子状物質中の総有機炭素成分(TOC)への花粉寄与率、17-8研究結果のまとめ、The 10th International Conference on Indoor Air Quality and Climatでの成果発表、次年度研究計画の修正などを実施してきた。
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