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2006 年度 実績報告書

紫外線によるDNA損傷の修復機構とユビキチン化の役割

研究課題

研究課題/領域番号 17310040
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

菅澤 薫  独立行政法人理化学研究所, ゲノム損傷応答研究ユニット, 研究ユニットリーダー (70202124)

キーワードヌクレオチド除去修復 / 色素性乾皮症 / ユビキチン化 / XPC複合体 / UV-DDB / DNA損傷認識
研究概要

XPCタンパク質におけるユビキチン化部位を決定するために、まずこのタンパク質のドメイン構造に着目した。出芽酵母RAD4との相同性や二次構造予測の結果から、XPCタンパク質はN末端とC末端にそれぞれドメインを持ち、その間をほとんど構造を取らない領域が連結していることが予想されている。この中央領域にPreScisionプロテアーゼ切断配列を人工的に挿入したXPC変異体についてin vitroユビキチン化反応を行い、その後このプロテアーゼで切断することにより、この領域がユビキチン化の主な標的になっていることがわかった。この領域には30個近いリジン残基が存在するが、そのすべてをアルギニンに置換した変異XPCを作成したところ、in vitro系におけるユビキチン化のレベルは大幅に低下した。しかしながら、まだ若干のユビキチン化が観察されたため、さらにN末端直近のフレキシブルな領域の関与について調べている。これらの変異XPCをXP-C群細胞において安定に発現させ、DNA修復活性や細胞のDNA損傷応答について解析を行う予定である。一方、XPCタンパク質は紫外線照射後に可逆的なユビキチン化を受けるが、この脱ユビキチン化に関わる酵素を同定するためにsiRNAを用いたスクリーニングを行った。その結果、発現をノックダウンした時にXPCタンパク質のユビキチン化が紫外線照射後、時間が経過しても低下しない酵素が見出された。さらにこの酵素をノックダウンした細胞では、紫外線照射によって生じる(6-4)光産物の修復速度が有意に低下することがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] The DNA repair-ubiquitin associated HR23 proteins are constituents of neuronal inclusions in specific neurodegenerative disorders without hampering DNA repair2006

    • 著者名/発表者名
      Bergink, S. et al.
    • 雑誌名

      Neurobiology of Disease 23

      ページ: 708-716

  • [雑誌論文] UV-induced ubiquitylation of XPC complex, the UV-DDB-ubiquitin ligase complex and DNA repair2006

    • 著者名/発表者名
      Sugasawa, K.
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Histology 37

      ページ: 189-202

  • [雑誌論文] ヌクレオチド除去修復における損傷認識機構とユビキチン化の役割2006

    • 著者名/発表者名
      菅澤 薫
    • 雑誌名

      実験医学 24

      ページ: 357-363

  • [雑誌論文] Cul4AリガーゼによるDNA修復経路2006

    • 著者名/発表者名
      菅澤 薫
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 51

      ページ: 1339-1344

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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