研究課題
エネルギー起源の二酸化炭素削減には、可変速ドライブシステムの普及が最も効果的であるが、普及を妨げている原因はシステムのコスト高にある。従って、コスト上昇以上の機能の向上が可変速ドライブシステムに求められる。そこで、申請者等はこれらの問題を解決するために、モータと磁気軸受機能を一体化したベアリングレスモータを提案し、開発してきた。本研究の目的は、ベアリングレスモータを用いた可変速ドライブシステムを実用化するために、「1.回転子主軸の位置を独立した位置センサなしで検出するセンサレス方式を開発する」「2.回転子と固定子の空隙を大きくしても軸支持力の低下が少ない回転子構造を開発する」である。以上の2点を目的として、二年目である平成18年度は、1.に関しては、昨年度明らかにしたモータ巻線と軸支持巻線間の相互インダクタンスの回転子変位に対する変化の関係に基づいて、軸支持巻線に誘導するモータ駆動用インバータのスイッチング高調波電圧から正確に回転子主軸の位置が検出できる信号処理系のハードとソフトの開発・製作を行った。開発した信号処理系を昨年度整備したリラクタンス型ベアリングレスモータのドライブシステムに実際に組み込むことで、その有効性を実験により確認した。加えて、誘導機型、リラクタンス型、永久磁石型、ホモポーラ型などの様々な形式毎に考えられる回転子主軸位置の検出方式を比較・検討・整理して、センサレス方式の体系化を図った。2.に関しては、前年度に明らかにした磁気等価回路モデルを用いて磁気回路解析法による設計手法を確立した。また、前年度に製作した提案するベアリングレスモータの高速負荷試験が可能な試作機とその実験システムを用いて、磁気回路解析法による設計手法の有効性を確認するための検証実験を行った。加えて、提案するベアリングレスモータがこれまでに開発された様々な形式のベアリングレスモータよりも幅広い空隙を持つノンシールポンプなどの用途において、大きな軸支持力を発生できることを軸支持方向の牽引試験により確認した。なお、これらの研究を通じて得た研究成果を学会などで報告した。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (12件)
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