研究課題
基盤研究(B)
本申請研究では、1)分子ナノマシンの光スイッチングに適した光応答性DNA(=人工DNAデバイス)を開発し、2)光を燃料とする新規な分子ピンセットを構築した。分子マシンの"エンジン"部分に相当する光応答性DNAは、精緻な分子設計により、従来型の無置換アゾベンゼンと比較して3倍効率が高い新規なアゾベンゼンの合成に成功した。これによってtrans-体でより二重鎖を安定化し、cis-体で大きく不安定化する新規な光応答性DNAが得られた。また更に精密な分子設計によって、これまでとは逆のスイッチング-trans-体で二重鎖が解離しcis-体で二重鎖を形成する-にも成功した。上記で開発した一部の光応答性DNAを活用することで、光駆動型の分子マシン-分子ピンセット-を開発した。従来の天然のDNAを使用した分子ピンセットでは、ピンセット開閉の駆動力としてDNA自身を使用するのに対し、本申請研究の光駆動型分子ピンセットは、光応答性DNAを"エンジン"として搭載している。いわばソーラー型分子ピンセットであり、設計どおり可視光照射でピンセットを閉じUV光照射で開くことが出来た。DNA自身を燃料としている従来型の分子ピンセットは、開閉操作の繰り返しでDNA二重鎖が老廃物として不可避的に系内に蓄積した。そのためにピンセットの開閉を繰り返すと効率が顕著に低下してしまった。一方本申請研究で開発した光駆動型分子ピンセットは、"環境に優しく"系内を汚染しない"光"を駆動力に使用しているので、開閉操作を繰り返しても効率の低下は観察されなかった。すなわち本申請研究の分子マシンは、DNAが光分解しない限り半永久的に開閉操作を繰り返すことが可能な分子マシンと言える。
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