研究分担者 |
朝岡 秀人 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (40370340)
加倉井 和久 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, ユニットリーダー (00204339)
角田 匡清 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80250702)
高梨 弘毅 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00187981)
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研究概要 |
磁気記録材料・デバイスとして有望な磁気特性,あるいは,新奇な磁気特性を期待することのできる単原子制御人工合金膜を含むエピタキシャル磁性合金膜作成用MBE装置の整備をさらに進め,水素クラッキングセルを導入し,基板表面の水素終端処理が行えるようにした.これにより,界面における原子拡散を抑剃することで,平坦な界面を実現できることから,高品位な単原子制御膜の作成が可能となった.その後,高真空チャンバー内の微小リークの発生やターボ分子ポンプの故障などの障害が続き,実際の成膜を行うことはできていないが,次年度以降の本格的な成膜に向けての準備を整えることができた. これと平行して,中性子,特に偏極中性子を使った精密磁気構造解析を行うために,日本原子力研究開発機構の研究用原子炉JRR-3に設置されている3軸型偏極中性子分光器TAS-1と中性子反射率計SUIRENの偏極オプションの整備を行って,その結果得られた性能向上について,論文発表と学会発表を行った.さらに,これら2台の装置を使って,研究分担者や共同研究者から試料の提供を受け,巨大磁気モーメントと高密度磁気記録テープ材料としての注目を集めている窒化鉄薄膜や,高密度磁気記録ハードディスク用読取ヘッド及びMRAM用に開発が進められている磁気多層膜に対して,幅広い空間スケールでの精密磁気構造解析を行って,その結果を日本物理学会,日本中性子科学会,茨城県中性子利用促進研究会などで発表した.
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