研究課題
基盤研究(B)
急速に進歩している非接触原子間力顕微鏡(NC-AFM)技術は、走査トンネル顕微鏡(STM)観察対象のみならず分解能においても凌駕し始めている。最近そのNC-AFM技術を用い、原子や分子を1個ずつ動かし、原子数個から数十個から成る原子ワイヤやナノ構造体を創製できる道が見えてきた。しかし、ナノ技術分野の大きなブレークスルーを果たすためには、原子や分子の動かすだけではなく、NC-AFMの原子・分子操作技術に、ナノスケールの電極形成接合・計測技術を導入することが強く求められている。本研究では、電子デバイスの主軸である半導体基板(シリコン)、高誘電体基板(チタン酸ストロンチウム)や絶縁体基板(アルカリハライド)上に、独自の方法で自己組織化ナノ電極コンタクトを形成する技術、単原子マニピュレーション等によるナノ構造(ナノワイアー)の創製、また、究極的には、そのナノ構造物とナノ電極との接合特性を検証・制御するための基盤技術を確立する。(1)Si(100)半導体表面上にナノ構造物(メタルワイアー)作製(室温NC-AFM観察、操作)-Si半導体再構成表面(2×1)を作り、常温でSnを蒸着し、Snワイアーを作製した。メタルワイアーの観察およびステップ周辺での原子操作を行った。(2)si(111)半導体表面上にナノ電極用のナノクラスターやナノアイランド作製(低温78KNC-AFM観察)-Geクラスターは、Si(111)-(7×7)のHalf-unitcellのAdatomの間と、その上に存在し、Adatomを除いて少なくとも5つ以上の原子からなっている。(3)高誘電体SrTi03(STO)の原子や原子ステップ観察(大気中AFM観察)(4)絶縁体表面のフォース、ポテンシャルマッピング(室温NC-AFM)-原子間相互作用がとても複雑。
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