研究課題
研究代表者らは、連携研究者および研究協力者と共に、RFID(電子タグ)を用いた、大規模災害時の情報収集システムの開発を進めている。本補助金では、RFIDリーグ・ライタ、GPS、GIS(地理情報システム)と携帯型パソコンを組み合わせた、被災地調査端末の開発を行っている。平成19年度までに、被災地に設置されたRFIDから情報を読み取る機能、および調査結果をRFIDに書き込んで被災地に残す機能を開発した。また、被災地のパッシブ型RFIDを調査者が発見する手助けにするため、アクティブ(電池内蔵)型RFIDを受信できる機能を端末に追加した。さらに、GPS信号とRFIDタグから得た位置情報とをシームレスに扱い、GPSを受信できる戸外のみならず、受信できない建物内においても、自らの端末の位置を把握しながら調査を行う機能を開発した。平成20年度は、4種類のアクティブ型RFIDと2種類のパッシブ型RFIDを対象とし、受信したIDを端末からインターネット上のucode準拠の位置解決サーバに送信し、そのレスポンスをGIS上に表示する機能を開発した。この機能によって、より多様なRFIDを対象にできるようになったのみならず、同じ位置解決サーバを使用する他のシステム(GPSや携帯電話など)との連携も図ることができるようになったことで、開発システムの可用性が飛躍的に向上した。さらに、平成20年6月7日に、東京国際消防防災展2008の会場内(東京ビッグサイト)においてワークショップ「ICTと消防防災」を開催し、研究代表者、連携研究者、研究協力者が登壇して講演し、本補助金による4年間の研究成果を、消防防災関係者の聴衆に紹介した。
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Lecture Notes in Computer Science (LNCS), Springer-Verlag 5424
ページ: 66-75
http://bosai.nicst.go.jp