研究課題/領域番号 |
17310110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 長岡造形大学 |
研究代表者 |
平井 邦彦 長岡造形大学, 造形学部, 教授 (00278053)
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研究分担者 |
中林 一樹 首都大学東京, 都市環境学科, 教授 (80094275)
池田 浩敬 富士常葉大学, 環境防災学部, 教授 (80340131)
市古 太郎 首都大学東京, 都市環境学科, 助手 (10318355)
澤田 雅浩 長岡造形大学, 造形学部, 講師 (00329343)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 新潟県中越地震 / 孤立集落 / 地震災害 / 復旧・復興過程 / 中山間地域 / Mountainous Areas |
研究概要 |
本研究では新潟県中越地震によって被害を受けた中山間地域の変容過程を継続的に記録、分析するとともに被害からの復興のあり方の検討を行った。 具体的には、代表的な孤立集落に関する集落への帰村状況や生業としての農業の再開状況、住宅の修理再建状況に関して、小国町法末地区や山古志村虫亀地区における全戸調査を継続的に実施している。また、孤立状況が継続する中、地域外への避難が可能となるまでの期間の避難状況に関して、山古志村全域を対象としたヒアリング調査並びに実態把握を詳細に行っている。 地域外に建設された仮設住宅での生活を余儀なくされた孤立集落の中でも、避難指示が発令され集落に立ち入ることが許されなかった山古志村の各集落では、すべての復旧・復興過程が他の集落に比べて遅れていることが明らかとなり、これは今後の震災において同様の孤立集落が発生した際に留意すべき知見として見出された。その一方、避難勧告下でも道路の仮復旧等によって地域へのアクセスが確保されている集落では、住民それぞれのペースでの再建が細々とではあるが継続的に行われ、それが本格的な復興時に重要な役割を担うことも明らかとなった。 また、各地で大規模な地滑りが起きたにもかかわらず、死者数を最小限に食い止めることができた要因として、集落の形成過程や、自然地形を熟知した上で計画されている宅地や峰道の存在が大きいことも明らかとなった。 これらは今後発生が想定される国内の巨大地震災害時にも中山間地域の防災対策を考える上で重要な知見となる。
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