研究課題/領域番号 |
17310115
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎ゲノム科学
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
島田 浩章 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (70281748)
|
研究分担者 |
菊池 尚志 東京理科大学, 農業生物資源研究所, 上席研究員 (90370650)
松本 謙一郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80360642)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
キーワード | イネ / 非翻訳RNA / 遺伝子発現制御 / 形質転換 / 翻訳調節 / 上流ORF |
研究概要 |
プロティンキナーゼSPK遺伝子の第1エキソンは翻訳領域の逆鎖には機能未知な別の遺伝子であるOsMaclが存在する。OsMac1と相同性のある遺伝子を検索したところ、この他に2つの遺伝子が見つかり、それぞれをOsMac2、OsMac3と名付けた。OsMac1の発現は発芽直後に高く、成長するにつれて発現量が低下した。GFPとの融合タンパク質を用いた細胞内局在部位の解析を行ったところ、OsMac1の転写産物は細胞膜に局在することがわかった。このことからOsMac1はストレス応答に関与するものと推測された。ポリヒドロキシアルカン酸を生産させた形質転換体イネではさまざまなストレス応答遺伝子の変動が認められたため、この形質転換体カルスでのOsMac1の発現量の変動を調べた。GC/MSによりポリヒドロキシアルカン酸の生産を確認した後、この個体からRNAの抽出を試み、OsMac1遺伝子の発現量の変動を調べたが、この遺伝子の発現量の変動は認められなかった。ところで、OsMac1の主たるORFの前方に複数の短いORFが存在することがわかった。また複数のスプライシングバリアントが存在した。これらにより主たるORFからの翻訳が制御されている可能性が示唆されたため、この領域の下流にGUS遺伝子を結合し、形質転換カルスでのGUSタンパク質の翻訳を検定した。その結果、上流ORFが存在するにもかかわらず、下流のORFが翻訳されることがわかった。おそらく、上流ORFを読み飛ばす何らかな機構が存在するのであろうと示唆された。
|