研究課題/領域番号 |
17310121
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
木山 亮一 独立行政法人産業技術総合研究所, シグナル分子研究ラボ, 主任研究員 (00240739)
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研究分担者 |
佐久間 康夫 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70094307)
木山 裕子 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60234390)
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キーワード | プロテオーム / エストロゲン / シグナル伝達 / シグナルカスケード / 脳神経系 / DNAマイクロアレイ / プロファイリング / 遺伝子機能 |
研究概要 |
本研究では、DNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現プロファイリングにより応答性を示すことが明らかになった遺伝子についてプロテオーム解析を用いてシグナル伝達系を明らかにすることによりエストロゲンに応答する遺伝子の機能及びネットワーク(特にノンゲノミック経路)を明らかにすることを目的とする。本年度は、以下の解析を行った。 (1)メンブランレセプター及びその関連遺伝子、Ras superfamily遺伝子、及びMAPK/AKT2関連遺伝子に関しては、様々な化学物質の刺激に対してエストロゲンとの共通性を比較することにより、カスケードあるいは遺伝子機能によるカテゴリー化を行った。さらにGene Ontologyタームを用いた統計解析によりそのカテゴリー化の信頼性を上げることが可能になった。また、MAPK及びAKT2については、化学物質による刺激をリン酸化状態の変動を指標にエストロゲン活性の評価を行うとともに、エストロゲン用活性を有する化学物質によるGPR30などエストロゲン受容体以外の受容体のカスケードの検討を行った。また、MCF-7細胞以外の細胞を用いることで上記のカスケードの異なる細胞系においてもシグナル伝達解析が可能であることを示した。(2)脳神経系のエストロゲン応答性に関与する遺伝子の解析に関しては、日本医科大と共同で脳の性分化に関与する遺伝子に関してDNAマイクロアレイ解析により脳の女性化・男性化に関与する遺伝子を取得した。現在、NPY-Y1Rタンパクを含め、アポトーシスや細胞移動に関係するタンパクに関してウエスタンブロット解析などによりシグナルカスケードの探索を行っている。
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