研究課題
1.アミロイド-β蛋白(Aβ)凝集阻害剤候補化合物の合成蛍光評価法によりAβのKLVFF(LysLeuValPhePhe)部分が分子認識部位として働き、疑集に深く関与するとの我々の結果に基づき、基本構造はKLVFFに代表される分子認識部位と、Aβ凝集阻害のための適切な親水性および静電効果のバランスを有するテール部位とが共有結合した化合物を合成した。すなわち、アミノ酸の一つの違いがその親和性に大きく影響するなど興味深い知見が多く得られたので、分子認識部位を変換した時のAβ凝集への影響を調べるため、高い親和性を示した部分と低い親和性の部分の両者を分子認識部分とする以下に示す種々の凝集阻害剤を合成した。KLVFF-(DDX)n n=1-3 (XDD)n-KLVFF n=2-3 KLVFF-(KKX)n n=1-3KLVFF-(Hly)n n=5-20 LVFFA-(DDX)3 KLVFF-(EEX)3 QKLVF-(EEX)3LVFFA-(EEX)3 KGAII-(EEX)3 GAIIG-(EEX)3 etcL & D amino acids and mixtures X=aminoethoxy ethoxy acetic acid, Hly=hydroxylysine2.水晶発振子マイクロバランス(QCM)を用いるAβ凝集阻害剤の簡便評価法の確立金電極センサー上にAβを固定化する条件(Aβ濃度、湿潤下コア形成時間、凝集時間および温度等)の検討を行った。反応相にAβ固定化センサーをセットし発振、安定化(10-15min)後、Aβ溶液を加えセンサー上への凝集を周波数の減少として観測した。さらに上記凝集阻害剤を添加したところ、阻害剤の吸着と見られる周波数減少が見られ、その後周波数増加を観測した。この周波数変化挙動を比較することにより、阻害剤としての機能評価を行うことが出来た。さらにQCM評価結果を参考にして、一部サンプルは神経芽細胞IMR-32を用いる、Aβ共存下のin vitro評価ならびに細胞毒性評価に付した。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (4件)
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