• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

宝石珊瑚(花虫鋼八放サンゴ類)の持続的利用を目指す保全生態学と文化誌に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17310136
研究機関高知大学

研究代表者

岩崎 望  高知大学, 海洋生物教育研究センター, 助教授 (20193724)

研究分担者 鈴木 知彦  高知大学, 理学部, 教授 (60145109)
荻 慎一郎  高知大学, 人文学部, 教授 (60143070)
田村 安興  高知大学, 人文学部, 教授 (60163698)
秋道 智彌  総合地球環境学研究所, 教授 (60113429)
長谷川 浩  金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (90253335)
キーワード海洋生態 / 八放サンゴ / 経済史 / 生物資源保全 / 生き物文化誌 / 国際研究者交流 / イタリア:台湾
研究概要

1、日本産宝石サンゴの主要漁獲地である高知県室戸及び足摺海域において、定期的に生息環境の調査と生物相の調査を行った。また、台湾、インドネシア、イタリアでサンゴ漁の現状と経済及び交易に関する調査と資料収集を行った。
2、宝石サンゴの成長速度を明らかにするために、骨軸の成長輪を染色法を用いて解析した。成長輪は1年に1本増えると仮定すると、太さの成長速度はアカサンゴ(Corallium japonicum)0.30±0.14mm、シロサンゴ(C.konojoi) 0.19±0.20mm、モモイロサンゴ(C.elatius)0.58mmであることが明らかになった。シロサンゴと深海サンゴ(C.sp)の骨軸成長中心部から周辺部に向けて精密サンプリングを行い、酸素・炭素安定同位体比と微量元素を分析した。その結果、酸素・炭素同位体比とMg/Ca比とSr/Ca比が周辺部で増大することが明らかになった。また、酸素同位体比の増加幅は約2〜3‰であった。これは生息域の水温や塩分の変化に起因するとするには大きく、骨格の形成速度など反応速度論的な効果によって生じている可能性が示唆された。
3、宝石サンゴの炭酸カルシウム殻に含まれる微量元素を定量するために、クリーンな前処理とICPAES法を組み合わせた分析法を確立した。この方法を用い日本近海(室戸、足摺、沖縄)、ミッドウェイ、地中海で採集された宝石サンゴに含まれる微量元素含有量の種間、生息海域間の差異について検討した結果、Ba/Ca比とBa/Ca比は採集場所により異なることが明らかになった。文化財に用いられる宝石サンゴの起源を明らかにするための基礎的知見が得られた。本分析方法は試料を粉砕しなければ成らず、文化財の分析に用いることはできない。今後、非破壊法による分析方法を確立するための研究を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 海の宝石、珊瑚-研究対象としての魅力2005

    • 著者名/発表者名
      岩崎 望
    • 雑誌名

      Ship & Ocean Newsletter 122

      ページ: 2-3

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi