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2005 年度 実績報告書

「差異化」を超えるアジアからの試み-持続可能な国際平和協力の構築

研究課題

研究課題/領域番号 17310144
研究機関広島大学

研究代表者

上原 麻子  広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (70193836)

研究分担者 マハラジャン ケシャブ・ラル  広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (60229599)
吉田 修  広島大学, 大学院・社会科学研究科, 教授 (60231693)
尹 光鳳  広島大学, 総合科学部, 教授 (00294471)
三木 直大  広島大学, 総合科学部, 教授 (10190612)
吉村 慎太郎  広島大学, 総合科学部, 助教授 (40220735)
キーワード国際平和協力 / 平和構築 / 平和教育 / アジア地域研究 / 平和学
研究概要

アジア諸社会、特に東アジア、東南アジア、南アジア、西アジア・中東、太平洋諸島に焦点をあて、持続可能な国際平和協力構築に貢献する目的をもつ本研究の初年度は、内外の専門家を招き研究会(8回)を開催すると共に、各研究分担者が以下に記すように、現地調査あるいは研究機関等からの文献資(史)料収集を行い、研究の基礎的方向性と枠組みの明確化に努めた。
(1)東アジア地域:1910〜40年代を中心に中国知識人の民主主義思想について研究し、自由主義的価値が、対外的な侵略に対する抵抗、自国の富強化の手段だけでなく、人類に普遍的な価値であることを理解。また韓国、台湾で現地調査・資料収集もし、太平洋戦争についての歴史記憶の差異問題や韓流に関する調査を行なった。
(2)東南アジア:フィリピンにおける差異化・分断状況の調査および市民社会の持つ可能性に関する現地調査、資料収集と共に、平和構築への「ローカル・イニシアティヴ」を試みる大学や他組織からの聞き取り調査等を行う。
(3)南アジア地域:マニラに続きパキスタン、インドの調査により、地域に特有の平和構築・教育への試みの発見と平和協力・構築の教員育成の課題を知見。ネパール、バングラデシュでは大学関係者、人道活動家、ジャーナリストらへの聞き取りを通し、コミュナルな問題に階層的差異化が絡むことを分析する。
(4)中東:イラン・イラクの近現代史に焦点をあて、差異化の機序を既存の国家秩序との関わりで検討。ネーション・ステイトを「最適国家形態」とする趨勢の中で両国に共通した中央集権的な国家政治体制の追及が理念・制度面で政治社会的な差別構造を生み出し、国家ナショナリズムとエスノナショナリズムの対決を帯びる点を資料的に裏付けた。
(5)太平洋諸島域:オセアニアにおける民族紛争の事例研究をし、「我々」と「彼ら」というエスニックな対立を防ぐことを目的とした地域機構による市民社会形成に向けての試みの研究を行なった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] オセアニアにおける資源管理紛争と地域協力2005

    • 著者名/発表者名
      小柏葉子
    • 雑誌名

      資源管理をめぐる紛争の予防と解決 35号

      ページ: 131-151

  • [雑誌論文] インド外交の展開と対米、対中関係-半世紀前への回帰か、新たな地平か2005

    • 著者名/発表者名
      吉田 修
    • 雑誌名

      国際問題 542号

      ページ: 47-62

  • [雑誌論文] 《新青年》雑誌上的"辛亥革命"2005

    • 著者名/発表者名
      水羽信男
    • 雑誌名

      地域文化研究 31号

      ページ: 35-44

  • [図書] インド民主主義の変容2006

    • 著者名/発表者名
      吉田 修(共著)
    • 総ページ数
      371
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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