研究課題/領域番号 |
17310145
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 宏祐 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (50114799)
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研究分担者 |
堀 直 甲南大学, 文学部, 教授 (80140391)
小松 久男 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (30138622)
林 佳世子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30208615)
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キーワード | 現地調査 / 映像資料 / デジタル化 / 情報共有 / ネットワーク / データベース / イスラム / トルコ系諸民族 |
研究概要 |
海外調査、研究会を行う一方、映像のデジル化をさらに推進し、あわせて処理能力の向上にも努めた。具体的な成果は、以下の通り。 ○トルコ(清水)、ウズベキスタン、タジキスタン(小松)で調査を行い、最新の映像を収録した。一例を挙げれば、トルコのカイセリ市では、伝統的な商業施設が改修され、旧態をとどめないほどの変化があった。このため約10年周期で記録している映像は、歴史的にも貴重な史料となった。撮影本数は、総計22本に及ぶ。 ○映像機器のハイビジョン化。ハイビジョンカメラを導入し、これによりカイセリ、コンヤ、アフヨン等(清水)ヤルカンド(堀)、ベルリンのトルコ人地区(林)の撮影も行った。 ○商業施設の比較研究。各研究者の収録した映像をもとに、バザール、チャルシュといった商業施設の比較を行うため、研究会を実施した(東京、福岡)。 ○デジタル処理ワークショップの開催。研究会とともに、デジタル化、保存、アーカイブ作成についての技術的な側面を検討した。 ○映像処理機器のハイビジョン化。カメラとともに、記録を保存するHDD、レコーダもハイビジョン対応のものとし、ざらに容量を増大させた。本研究計画では、当初1TB級の映像処理を目指すと公約したが、すでに処理能力は5TBに達している。 ○既存の映像資料のデジタル化。本年度も、8ミリビデオなどの保存困難なものを東京外国語大学教育情報支援室等の協力も得て、総計約45本をデジタル化した。 ○本研究プロジェクト以外の研究者の所有する映像をデジタル化して供与するとともに、HDDに収録して、デジタルアーカイブ作成に努めた ○情報共有の進展。処理済みの映像情報フルセットをお茶の水女子大学に寄贈するなど、研究者への利便供与にも努めた。 ○成果の公表。11月に九州大学で行われたCOE統括ワークショップにて、本年度撮影のキャラバンサライ、ハン(旅行支援・商業複合施設)のハイビジョン映像を公開し、好評を得た。 以上のように、今年度は、海外調査を中心にして、計画は大きく前進した。 次年度は、さらに映像のデジタル化を進めるとともに、成果をシンポジウムの形で公表する予定である。
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