研究課題/領域番号 |
17310145
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 宏祐 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (50114799)
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研究分担者 |
堀 直 甲南大学, 文学部, 教授 (80140391)
小松 久男 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (30138622)
林 佳世子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30208615)
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キーワード | 現地調査 / 映像資料 / デジタル化 / 情報共有 / データベース / デジタルアーカイヴ / イスラム / トルコ系諸民族 |
研究概要 |
本年度の成果は、以下の通り。1.映像処理能力の増強。2.成果の公表 1については、ハードディスクを2.4テラバイト分増設し、総記憶容量を6テラバイト以上とした。また、この間に収集した総計30本もの現地調査ハイビジョンテープの映像を処理するため、近日中にブルー・レイ・デオスクレコーダの導入を予定している。これによって、25ギガバイト程度の映像記録が簡単に受け渡し、再生が可能となった。今年度も、HDDへの入力は順調に進み、各研究分担者も、一人当たり30程度のプログラムを集積した。また、これらのファイルから、DVDを作成に、成果公表の準備を行った。ビデオカメラによる映像記録ばかりでなく、対象によっては静止画の収集にも努め、ファイルを作成した。これらは、HDD、SDカード、USBメモリなどの形で保存し、公開に備えた。 2.成果の公表は、最終年度の最大の課題であった。歴史学会の部会としては、わが国でははじめて、映像資料による特別企画を、12月9日・九州史学会・イスラム文明学部会(於:九州大学)で開催した。そのため、7月に東京にて研究会を行い、研究代表者・分担者ごとの発表テーマ、全体の統一テーマを決定した。テーマは「映像資料から歴史を読む」とした。以後、各研究者は、アナログテープ、DV、ハイビジョン、LPEG、MPEG等の企画の異なる静止画まで、一括処理して提示するシステムの構築を行った。 12月9日の九州史学会は、各研究者から趣旨説明、個別報告が行われた。各種の映像資料の提示は、大きな反響を呼び、「今日、ここから新しい映像歴史学が誕生した」との印象を与えるものであった。この成果を生かし、さらに映像の集積と分析を行い、映像資料を歴史史料として定着させる努力を続ける所存である。成果の全容は、報告書『現地調査で収録したビデオ映像のデジタル化と情報共有ネットワークの構築』として刊行した。
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